Ruska 紅葉


私の知る限り、紅葉という現象を現す英単語がすぐには思いつかないが、フィンランド語にはRuskaという単語がある。
茶色を意味するRuskeaと関係がありそうだけれど、実際は茶色どころかとても鮮やか!
夏から秋への変化が早く急激に温度が下がるせいか、いっせいに一面黄色になり、ところどころ赤やオレンジがまぶしい。

10月の中旬になると寒い日は5℃を下回る。しかし、日本の秋晴れのような日もあってどこまでも続く青い空に紅葉が栄える。

家から大学までのバスの車窓もとてもきれいで、毎日紅葉狩りにいっているようだ。
大学の周りにも公園やカラフルな家々が並んでいるので、毎日通学が楽しい。少し寄り道をしながらきれいな景色を楽しんだ。















Nuutajärvi

iittalaの工房でガラスのワークショップを見学。

ガラス、陶器ブランドのiittalaの工場があるNuutajärviに向けてバスは出発した。The Next 100 Yearsというガラスのイベントの一連のツアーなので、大学から無料のバスが出た。あいにくの天気だったが、バスの中でお菓子を食べたり話したり、遠足気分。
もみの木がたくさん生えている森を抜け、広大な農地を抜け、バスは走り続けた。
途中、トナカイ出没注意の標識も現れた。
サービスエリアで休憩をしたが、ここにもiittalaのアウトレットショップやアウトドアショップなどがあって、日本のそれとは大分異なる雰囲気だった。
その後もさらに森の中を通り、絵本にでてきそうなかわいいお家が並ぶ村に着いた。ここかと思ったが、さらにバスは走り続け2時間半でNuutajärviに到着した。



天井の高い、大きなガラス工房があり、店頭でしか見たことのないアラビアのキャンドルホルダーやグラスがつくられていた。キャンドルホルダーは機械で生産されていたけれど、それ以外のものは職人によって手作りされている。炉もいくつもあり、それぞれ違う色のガラスが入っている。
今回は、イタリアやアメリカからガラスのアーティストが来て、制作の様子を公開していた。次々と柔らかいガラスから形が生み出される様子に、皆息をのんで見つめていた。
隣の建物には、トンボ玉の工房や、ガラス作品のショップ、ギャラリーなどが軒を連ねていた。そしてittala outletの大きな店もあった。もう夏も終わった週末だったので、私たち以外のグループはほとんどおらず、閑散としていた。夏にはきっと、大勢の人でにぎわうのだろう。iittala以外にも小さなスタジオが周辺にあるようだ。









午後もアメリカのガラスアーティストのDanteによる実演を見学した。そこで思わぬ嬉しい再会があった。
武蔵野美術大学の名誉教授の島崎先生がなんと工房にいらっしゃった!
翌日のコンファレンスで講演するからだそうだ。
私が学生の頃はまだコースを担当していらっしゃったので、先生の授業も受けたことがあった。
でもまさか、フィンランドのしかもこの村で再会するとは。


誕生日パーティ

めでたく9月10日にヘルシンキで誕生日を迎えることになりました。
ところがフィンランド(ヨーロッパ)では誕生日の本人がパーティーの主催者となるため、今回は特別我が家に友達を招待することにした。

中国、韓国、フィンランド、ロシア語でバースデーソングを歌ってもらって意外にもインターナショナルな会となった。中国はちょうどお月見の時期なので、この時期に作るおまんじゅうを友達が作ってくれたり、フィンランド人の友達がケーキをつくってくれたりした。
最初はどうなることかと思ったけれど、古い友達も、新しい友達もみんな一緒に12人で誕生日を迎えられて楽しかった。

Helsinki Design Week


9.9~9.16の一週間は毎年Helsinki Design Weekが開催される。来年がDesign Capitalに選ばれたので、今年は例年に比べるとさらに大きなイベントとなっているようだ。
同時開催でHabitareというミラノサローネのような家具の見本市も大きなメッセ会場で行われた。
その中で、拠点となるケーブル工場でデザインマーケットが開催されるということなので行ってみた。昨日は気づかなかったけれど、Art Fairが行われているすぐ隣の会場だった。

若手のデザイナーや、有名ブランドまでたくさんのブースが出ていて全て販売している。二階にはジュエリーコーナーがあった。どっちかというとクラフト寄りのものが多かったのと、値が張るものが多かったので購入している人は少なかったけれど、たくさんの作品を一同にみられれて面白かった。

外に出ると、今日は天気も良くsunbathingにはぴったりだった。
海を眺めながら、ボーッとしていると友達が既に港の縁に腰掛けて日光浴をしていた。
私も参加して、なんと3時間も日光浴してしまった!最近は秋を感じる寒い日が多かっただけに、この温かい太陽の光は貴重だった。

Art Fair with Tuulia

最初のホームステイでお世話になった、アーティストのトゥーリアさんからArt Fairのオープニングパーティーのお誘いがあった。
フィンランドでは大きな展示会で、全ての作品が販売されているということだった。

メトロのRuhtolahti駅で降りると、そこは元々は港だったところを再開発して作られた住宅街だった。
レンガ造りのNOKIAの元ケーブル工場の中には、バーや劇場、展示会用のホールなどたくさんの機能がつまっていた。
続々と人が集まって、飲み物を片手に作品をじっくりと見て回ったり、知り合いと話したりしている。
ヘルシンキは人が一見いないように見えて、集まるところにはたくさん集まって来る。老若男女そして子どもも一緒に会場はにぎわっていた。作品は写真がほとんどで、ジャンルはコンテンポラリーアートから、ドキュメンタリーまで色々あった。自然と調和した作品や、光を大切にしている作品が個人的には好きだった。中には日本人の作品もあった。

トゥーリアさんの友達のアーティストも何人かみえて、とても和やかな雰囲気だった。
「アクティブですね。」というと「夏の間はね」という答えが帰って来て北欧らしいなと思った。
港沿いには感じのいいカフェレストランもあって、手頃な値段でおいしいキッシュとワインをいただいた。

最終プレゼン

グループワークの最終課題の提出が12時だったので、9時に集まったんじゃ時間が足りないということになって8時から大学に集まった。他のグループはこれほどまじめにやっていなかったけれど、精鋭ぞろいで刺激になった。プレゼン内容を皆で話し合って、文章を考える人、写真を探す人、ポスターを作る人、キーノートを作る人に分かれてちょうど10分前に全てが完成した。USBメモリにデータを入れて提出にいっている間にプレゼンのリハーサルをした。そうこうしているうちにお昼を食べる時間が少なくなって、みんなで急いで何もしゃべらずに10分で食べ終えた。


でもまじめに取り組んだかいがあって、プレゼンは大成功だった。まじめに今までの内容をまとめたグループもあったけれど、私たちのグループはRadicalな提案をするという課題が出されていたので皆があっと驚くようなものにできた。

全てのプレゼンが終わると、まとめのスピーチがあって、ホールのホワイエに豪華なフィンガフードとワインが用意されていた。

さすがヨーロッパの大学は違うなと思いつつ、全てを味わった。
そのあと少人数でさらに飲みにいって、久しぶりのお酒を楽しんだ。

リサイクルセンター


ヘルシンキ周辺には、リサイクルセンターという常設の室内フリーマーケットがあり、家具や洋服、食器や本など殆どすべてのものが格安で手に入る。缶やビンのリサイクル回収ボックスも設置してあり、不要なものを持ってくればすべてリサイクルできるようになっている。さらに学生だとディスカウントも受けれる。



リサイクルセンターには販売員や修理専門の職人もいて、職業の供給にも役立っているそうだ。
まだ日本ではフリーマーケットは一部の人のものだけれど、ものを大切にする文化が育んだいい仕組みだと思った。Webサイトもきちんとデザインされている。
http://www.kierratyskeskus.fi/kaupat/kylasaari_helsinki